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私の筆について (口に筆をくわえて描きます)

 私は、手が使えませんので、口に筆をくわえて描いておりま
す。直接筆をくわえると、筆の塗料がはげて口に入ったり、
くわえている場所がボロボロになってしまいます。それと、筆
を直接くわえたのでは、あまりにもキャンバスに近すぎて絵の
全体像がつかみずらくなります。そこで、約1cm角の角材を
30cmほど継ぎ足して筆を長くして使用しています。
 パレットは、膝の上に置いて、必要な絵の具を出しておいて
もらえば、後は自分でできます。
 描くときには、歯医者で作ってもらったマウスピースをします。
使う筆は、やわらかい毛先の平筆が使いやすく、10号以下
のサイズのものを使っています。それ以上の太さになると重
たくて、絵の具も乗せにくく、歯にこたえて使えません。
 困るのは、使える技法(テクニック)が限られているので、
表現に苦労していることです。キャンバスに対してほぼ直角
にしか絵の具をのせられませんので、必然的にうす塗りに
なります。

                      赤堀通夫

口に筆をくわえて
描いている様子


筆の近くにある棒は、
キャンバスをモーター
で動かすためのコント
ローラーです。